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【インタビュー】価値あるものを、受け継ぎ伝えて/和のヨガ教室経営 くどう かなこさん(前編)

金沢市で和のヨガ(大和ヨガ)教室を経営しているくどう かなこさん。

日本の気候や体型に合わせた、日本人が本来持って生まれた良さを活かすスタイルのヨガを受け継ぎ、多くの女性に伝え広めています。

事務職から大和ヨガのインストラクターに転身をして、新たに見つけたやりがいや面白さ、身体の変化、そして今後チャレンジしてみたいことについて、ざっくばらんにお話を伺いました。

事務職からの転身。大和ヨガとの出会いへ

—–実は私、恥ずかしながら今回の取材で初めて「和のヨガ(大和ヨガ)」を知りまして。日本人のためのヨガってどんなヨガなんだろうと、くどうさんにお話を伺えるのを楽しみにしていました。本日はよろしくお願い致します。早速ですが、くどうさんはもともと事務職をされていたとか。ヨガとは全く異なる職業だったのですね。

くどう かなこさん(以下、くどうさん):そうなんです。初めてヨガ教室に通ったのが、26歳の頃で、そのときは法律事務所で事務の仕事をしていました。今とは真逆で、書類整理に追われたり、パソコン作業に追われたり……身体を使わず頭ばかりを使う仕事だったので、次第に身体のバランスが悪いなと感じるようになって。それで習い始めたのが、ヨガ教室でした。

—–法律事務所での仕事は、普段から緊張感もありそうですね。ヨガ教室に通い始めて、何か変化を感じましたか?

くどうさん:当時通っていたヨガはインドヨガと言われる一般的なヨガで、今指導している大和ヨガとはスタイルが異なりますが、身体の巡りも良くなって、冷え性も改善されるなどの変化がありましたね。それに、仕事の息抜きができる場にもなっていたので、趣味の一貫としてずっと通い続けていました。初めの頃はインストラクターになろうと思っていたわけじゃなくて、自分の身体のためにやっているという感じで。その後、31歳のときにヨガのインストラクターになりました。

—–私たちが慣れ親しんでいるインドヨガと大和ヨガには、どんな違いがあるのですか?

くどうさん:指導する側の格好が違いますし、インドヨガとは動きも全く違いますね。日本舞踊や歌舞伎にある動きの要素が取り入れられていて、生徒さん達もよく「時代劇みたい~」とおっしゃっています(笑)

—–面白いですね!私が知っているヨガとは別物のような感じ。なぜ動きに大きな違いがあるのですか?

くどうさん:インドと日本って、気候が大きく違いますよね。インドは一年中暑くて、日本には四季があって。実は四季によって、人間の身体は少し変わっているのをご存知ですか?冬の季節は寒さに耐えるために身がキュッと引き締まっていて、春になると桜の花が咲くようにフワッと身体の骨も開いてくるのです。夏になると最大に開いて、秋になるとまた閉まっていく……骨の開きって本当に微々たるものなので、感覚として分かる程度なのですが。

—–え~驚き!!季節によって日本人の体は変化しているのですね。

くどうさん:それにインド人って手足が長いですよね。そもそもインドヨガって、手足の長いインド人がポーズしやすいよう作られているヨガなので、「そこから腕出す?!」ってポーズ、たまにありますよね。だから、気候も風習も異なる日本人が同じようにしようとすると、どこか負担がかかる場合もあるんです。そんな違いの中で、日本人の身体や気候に合わせたヨガとして生まれたのが大和ヨガだったんです。季節があるのであれば季節によって異なる動きを、手足が短いのであれば短さを活かす動きをするなど、日本人が持って生まれた良さを活かすことができるのです。

—–なるほど!確かに、インド人と日本人は体型も全然違いますし気候も違います。同じヨガでも、日本人の特徴をとことん考えて作られたヨガが大和ヨガなのですね。

くどうさん:そうなんです。だから大和ヨガのレッスンは、毎月内容が変わるんです。例えば、目が疲れやすくなる冬の時期は肩甲骨が硬くなるので、肩甲骨を重点的に動かす内容にしたり、寒さに耐えられるような動きを取り入れたり。季節によって動きが変わるのが、大和ヨガの大きな特徴ですね。

2年間の痛みが3日で消えた?

—–大和ヨガに惹かれたきっかけは何だったのですか?

くどうさん:実はインドヨガのインストラクターをしながら、ずっと股関節を痛めていました。無理をしていたのも原因だと思いますが、どうすれば良くなるのか試行錯誤しながら、柔軟を行ったり整体に通ったり、いろんなことを試しましたが結局2年間ほど痛みが消えることはなくて。ヨガを通していいものを伝えているはずなのに、自分の身体に支障が出てしまったことに疑問を感じて……。そこで、以前から興味があった大和ヨガの師匠を訪ねて、ある方法を教えてもらいました。すると、2年間痛かった痛みがなんと3日で消えたんです。

—–え~!!3日で痛みが消えたんですか!それはすごい!!

くどうさん:本当にビックリでした。何でも追求したくなるタイプの私は、「どうして痛みが出たのか?」「どうして痛みが消えたのか?」という疑問を深く追求したくなって。ちょうど30代中頃で年齢の変わり目だったこともあり、もっと自分の感覚を高めてみたいと思って大和ヨガを習いにいったのがきっかけでした。私はヨガのインストラクターとして生徒さん達に伝えていく立場でもあるので、疑問を持ったまま伝えるのではなく、自分が納得した上で伝えていきたいと思いました。

—–ずっと苦しめていた痛みが、もう一度自分の身体を見直すきっかけにもなったのですね。30代になると女性の身体って変化するってよく聞きます。私も今年35歳になったので、色々とビクビクしています(笑)

くどうさん:まだ35歳って、身体に大きな変化がある歳ではないと思っていて。これから変わっていく一歩というか。だから今何もしていないと、将来変わるときにその準備ができていないんですよね。大きな症状や痛みに対して心構えも身体の準備もできなくなるんです。少しずつ変わっていく変化に対応するためにも、今から身体のケアをしていくことが大切だと思います。5年後10年後の自分のために。

—–なるほど~。急に身体の変化を感じて焦らないためにも、少しずつケアをするなど準備をしていくことが必要なのですね。

くどうさん:歳を重ねることって、私はメリットでもあると思うんです。若い頃って、疲れていないように見えて実は疲れが分からないだけ。体力があるだけなんです。でも年齢を重ねると、その疲れを素直に感じることができるので、疲れたらしっかり休むとかケアすることができるんです。シワができたり更年期の症状が出たり、それが悪いことではなくて、それにどう向き合っていけるか。歳をとることは自然の摂理なので、放置するのではなくどんなふうに受け入れていくかだと思いますね。

—–確かに、歳を重ねることは自分の身体と素直に向き合えるチャンスなのかもしれませんね。私も今まで「疲れやすくなったな~」と身体の変化を感じながら、受け入れられない部分も多かったので。でも自分の状態をしっかり理解して、だったらこんなケアしようとか、向き合っていくことが大切なのだなと感じました。

日本人のためのヨガ「大和ヨガ」とは

—–大和ヨガについて、もう少し詳しく教えて下さい。

くどうさん:大和ヨガは、見た目はハードに見えませんが、実は結構身体の内側を大きく使っているんです。日本舞踊なども同じですよね。アクロバティックな動きはないですが、30分もすれば汗だくになるほど。私も大和ヨガをきっかけに日本舞踊も趣味で習い始めたのですが、夏場は汗が滴り落ちるほどですよ。

—–そんなに汗だくになるのですか!?見た目では分かりませんが、かなりハードなんですね。

くどうさん:大和ヨガも日本舞踊も、見た目は静かに身体の中は大きく動くという感じ。そんな動きが、実は日本人が得意とする動きなんです。日本の伝統芸能って、ずっと昔から続いてきただけの理由があるというか、改めて日本人の感性の良さや身体の使い方の上手さを実感しました。

—–日本の伝統芸能には、日本人が持って生まれた良さが詰め込まれているのですね。その伝統芸能に通じるところが多い大和ヨガ、ますます興味が湧いてきます。

 

後編へ続きます…

【インタビュー】価値あるものを、受け継ぎ伝えて/和のヨガ教室経営 くどう かなこさん(後編)