【重要なお知らせ】Instagramの「なりすまし偽アカウント」にご注意ください

金沢の和菓子文化に触れよう!森八で伝統の落雁手作り体験

創業390年以上の歴史を持つ、金沢の老舗和菓子店「森八」。

看板商品の「長生殿」は、江戸時代、藩主や将軍家に献上された高級落雁です。

「森八本店」では、そんな伝統ある落雁の手作り体験が可能!美術館の見学やお抹茶もいただける充実の内容をご紹介します。

藩政時代から続く、金沢の老舗和菓子店「森八」

 

今回、落雁手作り体験におじゃましたのは、金沢市大手町にある「森八 本店」。

創業は寛永2年(1625年)で、加賀藩御用菓子司として百万石の歴史と共に菓子の文化を伝え続けてきた、老舗和菓子店です。

 

 

落雁作りに使われるのは、さまざまな木型。
「森八」では古くから伝わる木型が保管されていて、本店2階にある「金沢菓子木型美術館」では、その貴重なコレクションを見ることができます。

落雁手作り体験メニューには、美術館の入館料も含まれているので、まずは和菓子の勉強をかねて、こちらを見学することに。

 

 

中でも圧巻なのは、木型がトンネルのように展示された部屋。

壁いっぱいに展示されているのがすべて菓子木型なんです!「金沢菓子木型美術館」には、合わせて1,000点以上の木型が収蔵されているそうです。

 

 

季節の花に鶴や亀など、多彩で美しい木型が並びます。細かな部分まで模様が彫られていて、繊細な職人の技に感心させられますね。

 

 

実際に長生殿を作っていた江戸時代の貴重なものや、金花糖づくりに使われる大きな鯛の木型なども展示されていました。大きさや種類もさまざまな多くの木型から、金沢の菓子文化の歴史のすごさを改めて感じます。

 

伝統の落雁作り体験に挑戦!

 

和菓子や木型についての知識を深めたところで、場所を移動してさっそく落雁作り体験スタート!
2階のカフェ「森八茶寮」の一角に、体験スペースがあります。

全国的にも珍しいこの体験メニューを提供し始めたのは、「森八本店」が大手町に移転した約10年前から。「森八」が所蔵する貴重な木型を使い、ここでしかできないサービスを充実させたいとの想いでスタートしたのだそうです。

 

 

すでにテーブルには落雁の材料と木型、刷毛などの道具がセットされ、準備バッチリ!
エプロンも貸してもらえるので、手ぶらで気軽に体験できるのもうれしいですね。

 

 

作り方は、スタッフの方がしっかり教えてくださるので安心です。よろしくお願いします♪

 

 

落雁の材料は、徳島県産の和三盆糖と北陸産のもち米粉というシンプルかつ厳選されたもの。「長生殿」に使われているものと全く同じ材料なのだそうです!

まずはその材料を木の板を使ってよくもんでいきます。しっかりともむことで、水分がまわってふわふわした粉状からしっとりとした手触りに変わっていきます。

 

 

落雁作りに使用するのは、二丁式という、木の板を2つ合わせた仕組みの木型。蝶や桜など美しい模様がほどこされています。この上に、もみ上げた材料をふわっと盛って…

 

 

型の隅々までいきわたるように、力を入れてギュッギュッと押し込んでいきます。
体重をかけてしっかりと押し込むのが、キレイな仕上がりになるポイント!

 

 

しっかりと入ったら、木型の上の余分な材料を削り取ります。

 

 

コンコンと木型を叩いて木型のフタを取り、裏返しにして取り出したらできあがり!
「わー!キレイー!」と思わず声が出ちゃいました。

 

 

「よーし!やるぞー!」と、気合十分で編集部員キョウコも挑戦。
落雁の色は白か赤かを選べるので、わたしは赤をセレクトしました。この鮮やかな色は紅花の天然色素を使用したもの。自然の色がこんなに美しいのですねー!

 

 

ふわふわの粉をさわる感覚が気持ちよくて、これなら小さな子供でも砂遊び感覚で楽しく体験できそう!

 

 

体重をかけて押し込みます。これでいいかな?と思っても、まだまだギュギュッと押さなきゃいけないとアドバイスが。結構力がいりますねー。

 

 

コロンとかわいい落雁が取り出せた時には、やったーと感動!
取り出す時に木型にくっついてしまってちょっと苦労しましたが、なんとかできましたー。

材料がなくなるまでこの作業を繰り返し、全部で12~15個くらい作ることができます。

 

出来たて落雁と抹茶でゆったりカフェタイム

 

作ったら終わりじゃないところが、「森八」の落雁作り体験のうれしいところ!出来たての落雁をお抹茶とともに、「森八茶寮」でいただくことができるんです。

落ち着きのある空間で、窓の外の緑を見ながら、ゆったりと一服。時間がゆっくりと流れるようで、すごく贅沢な気分になりますねー!

 

 

出来たての落雁は、通常販売されている乾燥された落雁とまた食感が違って、やわらかでほろっとほぐれて、口溶けがいいー!

今回は特別にスタッフの方が作った白い落雁と食べ比べさせてもらったんですが、スタッフの方が作ったものはしっかり固まっているのに比べ、わたしの作ったものは、ちょっとつまむと端がボロッと崩れてしまい、押し込みが足りなかったようです。まだまだ修行が足りないですね…(笑)

また、残りの落雁は専用の小箱に入れて、お土産として持ち帰ることができますよ。

 

 

小さな子供から年配の方まで人気の落雁作り体験。観光の方だけでなく、地元の小中学校の生徒が和菓子文化について理解を深める授業の一環として、体験することもあるのだとか。

体験前の検温、アルコール消毒や手洗いの実施など、感染対策もしっかり整っているので、安心して体験することができます。

 

体験メニュー情報

《申込方法》2日前までに電話またはWEBで予約
《対象》どなたでも可(※小さなお子さまは保護者のサポートが必要です)
《料金》1名あたり 1,650円(税込) 
*体験料、お抹茶、おみやげ用小箱、金沢菓子木型美術館入館料含む
《実施日》毎日開催 10:00~/15:00~
《所要時間》約40分 

 

森八 本店

《住所》石川県金沢市大手町10-15
《TEL》076-262-6251
《営業時間》9:00~18:00
《定休日》1月1日・2日
《駐車場》13台
《公式サイト》加賀藩御用菓子司 森八

 

まとめ

落雁手作りの体験料は1,650円。貴重な木型コレクションを見学でき、落雁作り体験の後にお抹茶もいただけて、このお値段はかなりお得だなーと思いました。

食べるだけではなくて、和菓子の歴史や製法などについて理解を深められ、より深く金沢の和菓子文化に触れられる経験。ぜひ休日にお子さんと一緒に体験してみてはいかが?