「パソコンスキル」は就職活動で有力なアピールポイントです。
しかし、具体的にどのスキルが求められ、それをどう習得するのか、分からない方も多いでしょう。
・オフィスソフトの使いこなし方に自信がない
・自分のパソコン作業が遅いと感じている
・どこまでできれば「パソコンスキルがある」といえる?
このようなお悩みをお持ちの方へ、業務で必須のパソコンスキルとその習得方法について解説します。
また、これまで1,000人以上の採用選考を担当してきた筆者の経験から、パソコンスキルの上手なアピール方法も紹介します。
パソコンスキルを身につけ、就職活動を有利に進めましょう。
開放的な気分を味わえる、コワーキングスペースを知りたい方はこちらもチェック!
お出かけ先やオフィスに持ち歩きたい!おしゃれ水出しボトルの記事もオススメ!
読みたい場所にジャンプ
即戦力として必ず求められるパソコンスキル
さっそく、ビジネスパーソンに必要なパソコンスキルを詳しく見ていきましょう。
「こんな簡単なことも?」と思うようなスキルもあるかもしれませんが、実際にスキルレベルを可視化してみると、意外にできないこともあるかもしれません。
ご自身のスキルに当てはめながら確かめてみてください。
ブラインドタッチ
パソコンスキルで最も重要なのは、なんと言っても「ブラインドタッチ」でしょう。
これができなければ「パソコンができる」とは言い難いスキルです。
ブラインドタッチとは、手元のキーボードを見ずにタイピングができる技術です。
いくらマウスがうまく使えても、パソコンで文章を書かないことはないはずです。
メールや資料作成、ビジネスチャットでのちょっとしたやりとりまで、キーボードを使ってタイピングができなければコミュニケーションを取ることも難しくなります。
ブラインドタッチを身につけることで、作業時間を大幅に短縮し、効率性を向上させることが可能です。
ブラインドタッチを身につけるために役立つサイトを2つ紹介します。
タイピングに苦手意識のある方は、上であげた2サイトで練習しておきましょう。
事務職であれば、「e-typingで300点以上」などと履歴書に書くのもアピールになりますよ。
ショートカットキー
ショートカットキーの知識も欠かせません。
ショートカットキーとは、特定の操作をキーボードのキーの組み合わせで素早く行うことができる技術です。
地味ですが、ショートカットキーを知っているだけで、マウスを使ってメニューを選択するよりも何倍も高速に作業を進めることができます。
使うアプリケーションによってさまざまなショートカットキーがありますが、どんな場面でも必ず使う次の3つは最低限覚えておくようにしましょう。
・コピー:Ctrlキー + Cキー
・ペースト(貼り付け):Ctrlキー + Vキー
・元に戻す:Ctrlキー + Zキー
ショートカットキーを自然に使いこなせるようになるだけで、事務作業は驚くほど早くなります。
「効率的に仕事を進めたい」という方はぜひ身につけておきましょう。
OSごとのショートカットキーは各社の公式ページでも紹介されているので参考にしてください。
Windowsのキーボードショートカット
Macのキーボードショートカット
Word
Microsoft Wordは、報告書や議事録、マニュアル作成など、ビジネスシーンでは欠かせないソフトウェアです。
フォントサイズや文章の配置(左揃え、中央揃え)、表や画像の挿入など、文書作成に使う一般的な機能を使いこなせるようになっておきましょう。
ツールとしてのスキルももちろんですが、ビジネス文書の雛形を把握していることや文章力も合わせて「文書作成スキル」としてアピールできるとさらに評価が高まるはずです。
Excel
Microsoft Excelは、「表計算ソフト」と呼ばれ、データ集計や分析などの主に数字を扱う業務で使われます。
事務職であれば、触れる機会の多いソフトウェアでしょう。
表やグラフの作成だけでなく、SUM関数やCOUNT関数などの一般的な関数やピボットテーブルなどの機能を把握しておけば、事務作業で重宝されるでしょう。
「Excelは使ったことがあるけれど関数までは使えない」という人も多いので、使える関数を履歴書に書くだけでもライバルに対してアドバンテージになります。
上記で紹介したExcelの機能について、簡単に解説しておきます。
SUM関数とは
SUM関数は、Excelの基本的な計算関数で、特定の範囲のセルの合計を簡単に算出できます。
項目ごとの金額や点数の総計などを素早く計算することが可能です。
COUNT関数とは
COUNT関数は、指定した範囲のセルの数を数えるための関数です。データの個数や項目数を簡単に把握することができます。
ピボットテーブルとは
ピボットテーブルは、大量のデータから特定の情報を抽出し、集約して表示する強力なツールです。
複雑なデータを効果的に可視化するために役立ちます。
Excelは高機能な表計算ソフトですので、他にもさまざまな機能があります。
興味のある方は、後述するMOS試験なども活用し学習してみましょう。
PowerPoint
Microsoft PowerPointは、プレゼンテーション用のスライドや提案書などを作成できるソフトです。
フォントサイズの変更や画面レイアウト、図形やグラフの挿入などを一通りできるようになっておきましょう。
さらに、情報をわかりやすく伝えるための構成案の作成などもできると、仕事の幅が大きく広がります。
Wordと同じように、総合的な「文書作成スキル」を身につけることを意識して学ぶようにすると良いでしょう。
メーラー、ビジネスチャット
Microsoft OutlookやGmailなどのメーラー(メール作成ソフト)や、Slackなどのビジネスチャットも、ビジネスにおけるパソコンスキルとして必須です。
これらは、業務上のコミュニケーションを円滑に行うための基本的なツールです。
ツールのみならず、ToやCCの使い分けのようなマナーや、ファイル添付の方法などもスムーズに行えるようになっておきましょう。
テキストでのやりとりになるため、これらのツールを使いこなすにはタイピングのスキルも合わせて必要になります。
Web検索
必要な情報を速やかに見つけ出すために、Web検索スキルも重要です。
Google検索などの検索エンジンの特性を理解し、欲しい情報を素早く手に入れられるよう「検索力」を磨くようにしましょう。検索力を磨くためには、適切なキーワードを選ぶことが最も重要です。
例えば、Excel関数を使ってテキストの入ったセルをカウントしたい場合、「Excel 文字が入っているセル 数える」と3つの単語で検索すれば「COUNTA関数」を探し出すことができるでしょう。
検索力は効率的に仕事を進め、自己成長にもつながる重要なスキルです。
わからないことは検索エンジンで調べる習慣を身につけて、ネットの膨大な情報を味方につけましょう。
拡張子の理解
拡張子(かくちょうし)とは、ファイルの形式や種類を示し、そのファイルがどのようなソフトウェアで開けるかを知るために使われるものです。
ファイル名の後ろに付いている「.(ドット)」と3〜4文字のアルファベットで構成されています。
例えば、「.docx」はWord文書、「.xlsx」はExcelファイル、「.pptx」はPowerPointのプレゼンテーションを表します。
これらを理解することで、開けないファイルがあったときに、どんなソフトウェアを使えば良いのかを把握することができます。
また、不適切な拡張子のファイルを開くリスクを避けることもできるため、情報セキュリティの観点からも重要なスキルといえます。
前述したドキュメントファイル以外にも、画像ファイルである「.jpg」「.png」「.gif」、テキストファイルを表す「.txt」「.csv」など一般的な拡張子を覚えておくと良いでしょう。
パソコンスキルが身に付くおすすめの資格
パソコンスキルを身につけるためには、資格取得も有効です。
自分自身のスキルの証明にもなるので、就職活動や昇進にも有効です。
おすすめなのは、「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」と「ITパスポート」です。
それぞれ知名度も高く、内容も実践的であるため、就職活動においてもアピール力のある資格といえます。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
MOS(モス)は、オデッセイが運営するMicrosoft Officeの使用能力を証明する資格です。
WordやExcelなど、ソフトウェア別に「一般レベル」と「上級レベル」に分かれています。
まずは一般レベルを受験し、レベルアップしたら上級にも挑戦してみると良いでしょう。
試験は実際のソフトウェアを使用して問題を解く形式なので、即戦力としてのスキルを身に付けることが可能です。
資格の知名度や信頼性も高いため、履歴書や面接でのアピール材料になります。
ITパスポート
ITパスポートは、情報処理推進機構が運営するIT全般の基礎知識を身に付けられる国家資格です。
コンピュータの基礎知識だけでなく、情報セキュリティやコンプライアンス、財務経営知識まで、IT社会を生きる社会人にとって役立つ知識を広く学ぶことができます。
国家資格ということもあり、知名度や信頼性は抜群です。少々難易度は高いですが、チャレンジする価値は十分あります。
参考:ITパスポート試験
パソコンスキルのアピール方法
身につけたパソコンスキルは、履歴書や面接で積極的にアピールしましょう。
せっかく素晴らしいスキルを持っていても、それが採用担当者に伝わらなければ意味がありません。
これまで、さまざまな方の履歴書を見てきましたが、パソコンスキルが具体的に書かれておらず「もったいない」と感じることも多いです。
「資格を持っていなければ履歴書に書けないのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
例えば、Excelスキルであれば「SUM関数などの基本的な関数、ピボットテーブルを使用可能」、メーラーやビジネスチャットであれば「Outlook、Slackの使用経験あり」などと書くだけでも、採用側にスキルレベルを伝えることはできます。
自分自身の持っているパソコンスキルを上手くアピールできるよう工夫してみましょう。
アピールしたい場面でスラスラと言葉が出てくるよう、業務の中で覚えたスキルは定期的に振り返り、「自分は今どんなことができるのか」ということを可視化するようにしておくと良いでしょう。
まとめ
ビジネスパーソンが必ず身につけたいパソコンスキルについて解説してきました。
即戦力として必要なパソコンスキルは、簡単なものから難易度が高いものまで多岐にわたります。
ブラインドタッチからショートカットキー、各種オフィスソフトの利用、Web検索、拡張子の理解まで。
記事で取り上げたものを身につけるだけでも、ビジネスパーソンとしてレベルが一段階上がるはずです。
ITスキルの学習や証明には、MOSやITパスポートといった資格取得もおすすめです。
また、パソコンスキルを身につけたら、就職活動や昇進のアピール材料として活用しましょう。
お仕事の効率をアップさせたい方には、こちらの記事もオススメ!